レースレポート

モトクロス世界選手権第13戦 チェコGP/ロケット 2009年8月9日

MX2ポーランが第3戦以来の優勝で今季3勝目を挙げる!
MX1ではスワニプールが自己ベストの5位入賞


#21 ゴルチェ・ポーラン

 

 グランプリ会場には各々個性があるが、チェコGPが行われるロケットはアップダウンの激しいハードコース。前後にフラットなサンドコースのロンメル(ベルギー)とリーロップ(オランダ)があるので、ライダーもチームも適応能力が問われる日程だ。KRTにはセバスチャン・プーセルの代役として、フローラン・リシエが再び合流した。

 土曜日に行われた予選レースの結果は、MX1クラスがアランダ=5位、スワニプール=6位、リシエ=17位。MX2クラスはフロサール=4位、ポーラン=16位。転倒の影響で順位的には低迷したポーランだが、モチベーションは非常に高く保っており、決勝での活躍が期待された。
 

MX1クラスレポート

#17 ガレス・スワニプール
 

MX1 レース1
 ナグル(KTM)、ディダイカー(スズキ)、デサール(ホンダ)、コピンズ(ヤマハ)に続き、スワニプールが5番手スタート。9番手にはアランダがつけた。リシエはスタートで他車と接触してヒジを負傷し、リタイアとなった。レースはナグルが独走に持ち込んで優勝。2位にはデサールが入った。僅差で争われた3位争いは、フィリッパーツ(ヤマハ)、コピンズ、スワニプールの順でチェッカー。自身ベストリザルトとなる、5位入賞を果たしたスワニプールであった。

MX1 レース2
 1コーナーのマルチクラッシュに巻き込まれたリシエがリタイアしたが、スワニプールが1周目4番手、アランダが7番手と好スタートを切った。リーダーのデサールは、フィリッパーツとカイローリ(ヤマハ)を徐々に引き離して独走に持ち込む。スワニプールは、ナグル、コピンズ、ラモン(スズキ)らにかわされながらも7位でゴール。ヒート1の5位と合わせて総合6位に入る健闘を見せた。アランダは両ヒート9位と安定した成績を収めた。
 

MX2クラスレポート

#21 ゴルチェ・ポーラン

MX2 レース1
 オープニングラップのポジションは、フロサールが5番手、ポーランが9番手。ポーランの追撃により、カワサキ同士のバトルが期待された矢先の13周目、フロサールの走行ラインに看板が倒れてきて転倒。5位走行を続けてきたフロサールは、マシン損傷によってリタイアとなった。トップの座には序盤ゴンサルベス(KTM)が居座ったが、後半はロクスン(スズキ)がリードして優勝。2位には最終ラップでゴンサルベスをかわしたムスキャン(KTM)が入賞。ポーランは4位まで挽回してチェッカーを受けた。

MX2 レース2
 ポーランがホールショットを取り、序盤から優位にレースを進める。フロサールはスタート12番手とやや出遅れた。トップのポーランは、背後にボーグ(スズキ)、ゴンサルベス、ムスキャンらを従えて走った。レースが後半に差しかかると、2番手にはムスキャンが浮上したがトラブルでリタイア。その後ポーランは、ボーグとゴンサルベスの追撃を振り切り、第3戦トルコGP以来の優勝を飾った。フロサールは11位でチェッカーを受けた。
 

#21 ゴルチェ・ポーラン

ゴルチェ・ポーランのコメント
 「ベルギーGPでは不甲斐ない成績に終わったので、今回は絶対に見返してやりたいと思っていた。チームも自分もあんなものじゃないし、このまま終わりじゃないということを…。ヒート2でホールショットを取った時、これで勝てると思った。コースが滑りやすかったので、なるべくリスクを避けて安全に走り切った。チームの全員が一丸となって努力した結果だし、みんなが自分のことを信じてくれていたので、この勝利はとても素晴らしい収穫だ。チャンピオンをあきらめたことはないし、今度のオランダGPではサンドでも速いことを証明してやりたいと思う。」
 

スティーブン・フロサールのコメント
 「ヒート1のスタートはとても上手く決まったし、トップグループに食らい付いていくことができた。でも前を走るライダーがフェンスに接触した時に、広告看板がオレのラインに落ちてきて避けられなかったんだ。クラッシュでマシンがひどくダメージを受けたので、リタイアするしかなかった。ヒート2ではそれほどいいスタートができなかったし、このコースは抜きどころがあまりないから、後方から11位まで追い上げるのがやっとだった。この次のオランダGPに備えて、ベルギーのサンドコースで3週間走り込むつもりだ。」
 

ガレス・スワニプールのコメント
 「我々は常に努力してきたし、少しずつかもしれないけれど向上してきた。あとはいろいろな要素をつなぎ合わせるだけだったんだ。目指すところまでかなり近づいていたし、スタートや幸運に恵まれるだけだという手応えは感じていた。今日の結果は悪くない。両ヒートともスタートが決まったし、トップ5を走ることができた。自分のスピードには満足しているけれど、あんなハイペースには慣れていなかったので長く続かなかった。このスタートの切れを次のラウンドでも発揮したい。」
 

グレゴリー・アランダのコメント
 「予選レースでは好結果を残せたし、決勝でも一桁フィニッシュだったから、悲惨だった先週のロンメルとは対照的な成績だよ。両ヒートとも10位以内でスタートできたけれど、あまり無理に攻めることはできなかった。ロケットではパッシングが難しいし、特にファクトリーライダーを相手に勝負するのは大変だ。ヒート1は途中でゴーグルを外したので、終盤は楽じゃなかった。でもディダイカーと競り合ったのが自信になった。来週はスーパークロスに出て、それからベルギー合宿だ。」
 

決勝リザルト



MX1クラス レース1

Pos. No. Rider Machine
1 5 M・ナグル KTM/450SXF
2 25 C・デサール Honda/CRF450R
3 19 D・フィリッパーツ Yamaha/YZ450FM
4 6 J・コピンズ Yamaha/YZ450FM
5 17 G・スワニプール Kawasaki/KX450F-SR
6 222 A・カイローリ Yamaha/YZ450F
7 8 T・レオック Yamaha/YZ450FM
8 9 K・ディダイカー Suzuki/RM-Z450WS
9 20 G・アランダ Kawasaki/KX450F
10 32 M・プリーム Aprilia/MXC450
11 15 J・ビル Aprilia/MXC450
12 115 C・カンパーノ Yamaha/YZ450F
13 46 J・ドゥーガン CMX450
14 24 T・チャーチ CMX450
15 57 F・ノイゲバウエル Kawasaki/KX450F-SR
16 77 S・テレブランシュ Kawasaki/KX450F
17 181 M・カドレスク TM/450MX
18 110 R・タン TM/450SX
19 10 C・メロッテ Honda/CRF450R
20 45 L・レオンス Aprilia/MXC450


MX1クラス レース2

Pos. No. Rider Machine
1 25 C・デサール Honda/CRF450R
2 222 A・カイローリ Yamaha/YZ450F
3 19 D・フィリッパーツ Yamaha/YZ450FM
4 5 M・ナグル KTM/450SXF
5 6 J・コピンズ Yamaha/YZ450FM
6 11 S・ラモン Suzuki/RM-Z450WS
7 17 G・スワニプール Kawasaki/KX450F-SR
8 9 K・ディダイカー Suzuki/RM-Z450WS
9 20 G・アランダ Kawasaki/KX450F
10 45 L・レオンス Aprilia/MXC450
11 115 C・カンパーノ Yamaha/YZ450F
12 24 T・チャーチ CMX450
13 32 M・プリーム Aprilia/MXC450
14 57 F・ノイゲバウエル Kawasaki/KX450F-SR
15 8 T・レオック Yamaha/YZ450FM
16 77 S・テレブランシュ Kawasaki/KX450F
17 121 B・マッケンジー Honda/CRF450R
18 37 G・クレスティノフ KTM/450SXF
19 56 R・ファンバイファイケン Yamaha/YZ450F
20 181 M・カドレスク TM/450MX

  

MX2クラス レース1

Pos. No. Rider Machine
1 94 K・ロクスン Suzuki/RM-Z250
2 25 M・ムスキャン KTM/250SXF
3 5 R・ゴンサルベス KTM/250SXF
4 21 G・ポーラン Kawasaki/KX250F
5 121 X・ボーグ Suzuki/RM-Z250
6 37 V・テイエ KTM/250SXF
7 13 M・モンニ Yamaha/YZ250F
8 7 S・ソード KTM/250SXF
9 34 J・ローランツ KTM/250SXF
10 23 A・トヌス KTM/250SXF
11 45 J・ニコルス KTM/250SXF
12 39 D・グァルネリ Yamaha/YZ250F
13 91 M・カロ Suzuki/RM-Z250
14 33 C・スベラース Yamaha/YZ450F
15 89 J・ファンホルベーク KTM/250SXF
16 131 M・ミヘック TM/MX 250F
17 202 L・ラリユ Yamaha/YZ250F
18 84 M・コフト KTM/250SXF
19 30 C・クラインクロムホフ KTM/250SXF
20 51 P・スミトカ KTM/250SXF

MX2クラス レース2

Pos. No. Rider Machine
1 21 G・ポーラン Kawasaki/KX250F
2 121 X・ボーグ Suzuki/RM-Z250
3 5 R・ゴンサルベス KTM/250SXF
4 37 V・テイエ KTM/250SXF
5 3 N・オーバン Yamaha/YZ250F
6 89 J・ファンホルベーク KTM/250SXF
7 34 J・ローランツ KTM/250SXF
8 23 A・トヌス KTM/250SXF
9 94 K・ロクスン Suzuki/RM-Z250
10 45 J・ニコルス KTM/250SXF
11 183 S・フロサール Kawasaki/KX250F-SR
12 13 M・モンニ Yamaha/YZ250F
13 44 小島 庸平 Suzuki/RM-Z250
14 39 D・グァルネリ Yamaha/YZ250F
15 91 M・カロ Suzuki/RM-Z250
16 7 S・ソード KTM/250SXF
17 84 M・コフト KTM/250SXF
18 33 C・スベラース Yamaha/YZ450F
19 51 P・スミトカ KTM/250SXF
20 519 L・ロンボー Kawasaki/KX250F



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